自分の好きなテレビ番組、映画、スポーツ、
また政治、社会現象などについて書いて
います。
両国国技館のチケット売り場周辺で、
鋭い視線を周囲に送り続けている親方がいる。
いかつい体に、硬い表情。近寄りがたい
オーラも発している。元小結岩木山の
関ノ戸親方(49=境川)だ。 何をしているのか。
「ダフ屋がいないか、チェックしています。
怪しい人がいたら、マンマークしますよ」。
ダフ行為を現認しない限り、通報はできない。
声をかけることもできない。近くに寄って
圧をかけ、不法行為を許さない。
「怪しい人ほど、近づいただけで
『オレ、何もしてませんよ』と自分から
言ってきます」と関ノ戸親方。不正を
目撃した時は、
すみやかに通報しているという。
こうして両国国技館の周辺に目を光らせていると、
ダフ屋も寄りつかない。結果的に、
一部転売行為の抑止力にもなっている。
日本相撲協会事業部でチケット担当の浜風親方
(元幕内五城楼)は「関ノ戸さんは、
率先してゴミを拾ったりしてくれます。
風紀委員長ですね。あの怖い顔で、たまにいる
ダフ屋の抑止力にもなっているでしょうね」
と話す。 大相撲のチケットは、今場所はもちろん、
11月の九州場所の分も完売した。チケット
が買えない今だからこそ、問題は尽きない。
日本相撲協会はチケットの売り方、
木戸でのチェックの仕方なども含め、
場所ごとに転売対策を続けている。
ダフ屋対策は極めてアナログだが、効果は抜群だ。
【佐々木一郎】
(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム
「大相撲裏話」)
(9月24日 日刊スポーツ配信より)
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